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肩こりの原因は、一般的に肩の周りの筋肉が疲労することで血行不良になり引き起こされています。

このような状態に陥ってしまうのには、普段の生活における姿勢が大きく関係しています。

仕事で一日中座りっぱなしだったり、同じ姿勢で作業をしていることだけでなく、普段の立っている姿勢にも注意が必要なのです。

つまり、肩こりは姿勢の歪みが原因となっているということです。肩こりを根本的に改善するには姿勢の歪みから改善しなければいけません。

ここでは、姿勢の歪みによる肩こりの症状からどんなことが姿勢の歪みに繋がり、どうしたら姿勢の歪みを防ぎ肩こりがおきないように生活できるのか解説していきます。

姿勢の歪みによる肩こりの症状

まずは、姿勢の歪みいよってどのような肩こりの症状が起きるか紹介していきます。

①. 肩が重い、何かを背負っている重さを感じる

肩が重く感じるのは、姿勢が悪くなり肩にかかる負担が増えているせいです。

首や肩の筋肉は、頭や腕を支えています。人間の姿勢は本来、頭や腕の重さが筋肉に負担にならないように骨格で支えられるようになっています。

しかし、猫背になったり、顔が前にでてきてしまうと、骨格では支えきれなくなり筋肉で頑張って支える必要があります。そのため、常に筋肉が緊張状態となり、肩が重いという肩こりを感じます。

②. 肩周りを触ると石のように硬い

肩の周りの筋に、疲労が溜まっていることで硬くなります。

デスクワークや、スマホの操作、前かがみの作業などに姿勢が悪化すると、肩の筋肉は緊張します。筋肉の緊張状態が続くと筋肉が疲れ疲労物質が発生します。

肩の筋肉が緊張する、疲労物質が発生するというサイクルを繰り返し、石のように硬い肩こりになってしまいます。

③. 首や肩が冷たく感じる

首や肩が冷たく感じるのは、姿勢の悪化によって首・肩の筋肉が凝り固まり血行が悪くなっているからです。

血液は、筋肉が動くことで、ポンプで押されるように血管の中を流れていきます。しかし、筋肉が硬くなり、動きが悪くなってしまうと血流を促す働きが弱くなってしまいます。

その結果、首や肩の周りが冷たい肩こりになります。

④. 腕が上がりにくい、上がらない

腕は肩甲骨が自由に動く事で、上げたり、下げたり、ひねったりということが可能になります。

肩甲骨の動きは、開く、閉じる、上げる、下げるなどで、多くの筋肉が協調して実現します。

姿勢が歪むことで、この周辺の筋肉が、伸びない、縮まらないとことが起きます。肩甲骨の動きが悪くなり、肩こりが発生すると、腕が上がりにくく感じたり、腕を上げると痛いという症状を感じます。

⑤. デスクワークをしていると肩がじりじりと痛む

デスクワークをしていると、顔や肩が前にでてきた姿勢になり首・肩への負担が増えます。また、デスクワークでは腕を大きく動かすことが無いので、血流が悪くなります。

このようなことが原因となり、筋肉が緊張して、疲労物質が溜まり、神経を刺激するようになります。その結果、
ジリジリとした痛みや、重さを感じる肩こりになります。

⑥. 肩こりと伴に頭痛がする

肩こりを感じていて、特に首に違和感が強い時に頭痛を感じます。

脳につながる三叉神経は、首の上の方まで伸びてきています。その為、姿勢が歪み首の筋肉が緊張して疲労物質が溜まってくると、三叉神経を刺激するようになります。その刺激が頭に伝わることで、頭痛を引き起こすのです。

⑦. 首の前側が張っている、口が開きにくい、痛い

口が開きにくい、痛いなどを感じる、という症状を感じる顎関節の痛みも姿勢の歪みが原因による肩こりで起きている可能性があります。

この理由は、姿勢と顎関節に関連があるからです。顎関節の痛みと姿勢に関する調査をした結果、顎関節の痛みがある方は健常者に比べて、猫背になっている割合が多かったそうです。

猫背になることで、頭部を支える筋肉が緊張するので肩こりを引き起こします。また、咀嚼に関わるアゴ周りの筋肉が硬くなっていると、胸鎖乳突筋や僧帽筋と言われる首や肩の筋肉も硬くなります。

このように、姿勢が歪み肩こりになると、顎関節の痛みなどのように顔周辺の問題にも繋がります。

肩こりになりやすい姿勢

姿勢と肩こりは密接に関係しているのですが、実際にどのような姿勢が肩こりを引き起こしてしまうのか紹介していきます。

①. 猫背で顔を前に突き出して座っている

肩こりになる代表的な姿勢といえば猫背です。

猫背とは、背中が前方に大きく丸まり、顔を前に突き出している姿勢のことを言います。通常は、骨と筋肉で負荷を分散して楽に支えられるようになっていますが、猫背の姿勢は、重い頭を支えるために首や肩の筋肉に大きな負担が増えてしまうのです。

②. 足を組んで座る

足を組んで座ることも肩こりの原因となる姿勢になります。

肩とは離れた、下半身のことがなぜ肩こりにつながるのか不思議だと思います。

足を組むことで、骨盤は歪み背骨にかかる負担が増大します。それによって首や肩の筋肉が緊張して肩こりになってしまう可能性があるのです。

③. 立ちながらスマホをみている

立ちながらスマホをみている姿勢は、頭が下がり猫背の姿勢になってしまいます。

この姿勢も、デスクワークの時と同じように首や肩への負担を増大させ肩こりを前にてしまいます。

④. 片足に体重をかけて立つ

長い時間立っていると、片足にだけ体重を変えてしまったり、足を交差させて立ってしまうことがあります。実は、この姿勢も肩こりを招いてしまう姿勢なのです。

基本的には、左右均等に体重をかけて立っていることで体のバランスが保たれます。偏った立ち方では、体のバランスが崩れてしまうのでバランスを保とうと、背中や肩の筋肉を過剰に使ってしまうので肩こりを引き起こすきっかけになってしまうのです。

⑤. 横向きで寝ている

寝る時の姿勢も肩こりに影響します。

横向きで寝ると、体の下になってしまう肩に体重がかかってしまうため、筋肉が圧迫されて血行不良を起こしてしまいます。その結果、肩こりを引き起こしてしまい、朝から肩が重く感じてしまいます。

また、横向きの姿勢が習慣化していると、肩が前に出てしまう「巻き肩」になっている可能性もあります。巻き肩になることで、肩の周りの神経や血管を圧迫してしまうので慢性的な肩こりをひきおこしてしまいます。

⑥. うつ伏せで寝ている

うつ伏せで寝る姿勢も肩こりの原因になってしまいます。

うつ伏せで寝ると、顔を左右どちらかに向ける必要があります。そうなると、起きるまで同じ方向を向いているので首の歪みが発生してしまいます。

首の歪みは、首の神経や筋肉に負担をかけてしまうので、首や肩に辛さを感じるようになります。

⑦. ストレートネック

(科学誌:Surgical Technology International、執筆:Kenneth Hansraj外科医)

(科学誌:Surgical Technology International、執筆:Kenneth Hansraj外科医)

理想の背骨の状態としては、首から腰にかけてゆるいS字のカーブを描いていることです。

頚椎(首)の場合は本来、前方に緩くカーブを描いていなければいけません。この背骨のカーブがあることで、バネと同じような効果をもたらし首にかかる負担を分散しています。

しかし、デスクワークやスマホの操作などの下を向いた姿勢が続くと、頚椎(首)のカーブが失われてしまいます。このような姿勢が繰り返されることで、前かがみで作業していない状態でも、首のカーブがなくなり、顔が前にでた状態になります。これをストレートネックと言います。

首のカーブは通常、30~40度あるのですが、これ以下になるとストレートネックと判断されます。

上の写真は頭の前傾の角度が、頚椎にどれだけ負担をかけるのか調査した結果です。

頭が前傾すればするほど、首に負担が増えているのが分かります。ストレートネックになり、顔が前に出ている状態では、通常の2~3倍の負担が、肩や首にかかっていることになります。

この負担が首・肩の、関節や筋肉にダメージを与え、肩こりが辛くなってしまうのです。

⑧. 猫背

肩こりになる定番の姿勢は猫背です。猫背の人を横から見ると顔と肩が前に出ていると思います。猫背の人は体が前に倒れそうになるのを背中の筋肉で支え続ける必要があります。

背骨のS字カーブが理想的な状態なら腹筋と背筋がバランス良く使われますが、猫背の場合はバランスが崩れます。猫背になると、腹筋の働きが弱くなり、背中や肩の筋肉の緊張が強くなってしまうのです。

特に、首・肩・背中に繋がっている僧帽筋という筋肉の緊張が強くなります。この筋肉の緊張が続くと、疲労物質が溜まり、凝りが発生して、肩こりを感じるようになります。

また、猫背になると肋骨の動きが制限されて、呼吸が自然と浅くなってしまいます。すると、筋肉に十分な酸素が届かなくなり、疲労物質が蓄積されることで肩こりになるということもあります。

猫背だけど呼吸が苦しいと思ったことがないという方は、体を丸めて呼吸をすると、深く息を吸えないことを体験できます。

⑨. 左右どちらかの肩が下がっている

鏡で立ち姿を見ると、左右で肩の高さが違っていませんか?左右の肩の高さの違う姿勢は、肩こりになりやすい姿勢です。

肩の高さが左右で差が出る原因は骨盤にあります。骨盤が傾くことで背骨も傾きます。その結果、背骨からつながっている肩や頭も傾くことになるのです。

背骨が曲がり肩の高さに差が出るとバランスを保とうと、左右どちらかの筋肉は緊張して、どちらかはリラックスした状態になります。緊張している筋肉はやがて疲労が溜まり、肩こりが発生します。

肩こりが左右のどちらかだけに感じる方はこのタイプの可能性が高いです。根本的な原因は、骨盤や背骨にあるため、肩だけの施術だけではなかなか変化がありません。

⑩. 肩が内巻きになっている

女性に多い肩の内巻きは肩こりになる姿勢です。肩甲骨が前に出てきている状態で、肩甲骨の周りと、胸の筋肉が硬くなり、肩こりを感じます。猫背とセットでなることが多いです。

肩甲骨の動きが制限されるので、腕を上げると痛みが出たり、腕を上げにくくなります。

肩こりを防ぐ姿勢

良い姿勢を保つことができれば、たとえ長時間同じ姿勢のまま作業をしたとしても、左右のバランスがとれている状態となり、余計な負荷がカラダにかからないため、肩こりにもなりにくいのです。以下のことを意識しながら良い姿勢をキープするようにしましょう。

①. 座るときの良い姿勢

まずアゴを引き、左右の肩を同じ高さにします。そして下腹部に軽く力を入れ、お腹を引っ込め、骨盤をしっかり立てるのが良い姿勢です。

最近では姿勢を矯正してくれる椅子やクッションなどもありますので、試してみると良いでしょう。また、34×80cmくらいのタオルを棒状に丸めて、お尻の後ろ端をのせるように座ると骨盤がしっかりと立ちます。

しかし、最初のうちは姿勢に気を付けていても、無意識に崩れてしまうことがあるので、時間を決めて正しい姿勢になっているか時々チェックするようにしましょう。

②. 立っているときの良い姿勢

立っているときは、かかとをそろえて両足をぴったりと地面につけます。

次にひざをまっすぐに伸ばし、軽く胸を張ります。張り過ぎると反り過ぎて逆効果になってしまうので注意するようにしてください。最後にお腹と肛門にやや力を入れてお尻を引き締めると良いでしょう。

③. 寝る時の正しい姿勢

肩こりを改善するための寝姿勢は、仰向けで寝ることです。

仰向けで寝る姿勢は、うつ伏せや横向きと違い、首や肩に負担をかけることがない姿勢です。

立っている時には、常に頭の重さを支える必要がありますが仰向けで寝ることで開放されます。首や肩の筋肉が緊張から開放されリラックスできるので、血行が良くなり昼間の疲労を回復する効果も得られます。

ただし、仰向けで寝るときに1点気をつけてほしいのが枕です。

枕の役割は、仰向けで寝た時に首のカーブが潰れないようにすることです。高すぎる枕や、枕をしないで寝ていると首のカーブを潰してしまうことになります。

これでは、せっかく仰向けで寝ても肩こりを改善することができません。

しっかりと、首のカーブを保てるように首のカーブにあった枕を使って寝るようにして下さい。

まとめ

姿勢の歪みは肩こりを発生させる大きな原因となります。

肩こりは放置しておくと、肩の痛みだけでなく首のこりや頭痛など痛みの範囲が広がる可能性もあります。

日常の姿勢が肩こりの原因になります。後半で紹介している肩こりになりにくい姿勢を意識しておこなって見て下さい。肩こりの悪化やいつも辛かった肩こりが少し楽になると思います

 

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