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「いつも肩に何かが乗っているのではないかと思うほど肩が重い」

「高いところにある物は避けてしまいたくなる肩の痛みを感じる」

このように、重く、辛い、慢性的な肩こりになっていませんか?

慢性的な肩こりで悩んでいる方ですと、ついつい肩に手を伸ばしてもみほぐしているということが日常的になっているのではないでしょうか。

肩こりは、無理をしたことで起るこわけではなく、日常生活での悪い習慣がつみ重なって起きることが殆どです。悪い習慣をやめるだけで肩こりが改善される人もいます。

ここでは、肩こりどういう仕組みで起きるのか、どういう生活習慣が肩こりになってしまうのか、自分の肩こりはどれくらいの酷さなのかチェックする方法までを解説していきます。

肩こりとは

肩こりを感じる男性

肩こりを感じる男性

肩こりというのは、首から肩にかけての筋肉が緊張して、痛みや重さを感じる状態のことを言います。実際の肩こりの感じ方は様々で、『痛い』、『重い』、『だるい』、『動きが悪い』、『ジンジンする』、『冷たい』、『ピリピリする』、などがあります。

また、肩こりを感じるようになったきっかけも人それぞれで違います。長時間のデスクワーク、無理な姿勢での仕事、不摂生、運動不足、ストレスなど、様々なことがきっかけとなっています。

肩こりが起きる仕組み

肩こりのメカニズム

肩こりのメカニズム
出典:http://www.taikyo.co.jp/memo/vol2/

首肩の関節・筋肉は、頭の重さや腕の重さを支えているので負担が大きい部位です。

首が抱える負担は体重の1割近くとも言われています。体重が60kgの人で考えると、常に6kgの物を支えていることになります。

何もしない状態でもある程度負担のかかっている首にとって下を向いた作業はさらなる負担をかけることになります。特に、デスクワークや車の運転、スマートフォンの操作などは、姿勢を悪化させ首・肩に掛かる負担を増やします。

悪い姿勢で長時間過ごすと、首肩の筋肉の緊張が強くなり血行が悪くなります。この状態では十分な栄養や酸素が届けられないばかりか疲労物質も蓄積されていってしまいます。疲労物質は末梢神経を刺激するのでやがて痛みとなって肩こりを感じるようになります。

神経を刺激する物質が発生した状態が続くと、脳が不快感や痛み感じ取りさらに筋肉を疲れさせます。筋肉が疲れてくれば、さらに疲労物質が溜まり痛みを感じるというように慢性的な肩こりへなっていきます。

肩こりになると筋肉が固くなる理由

筋肉は、太い筋繊維に細い筋繊維が差し挟まっています。細い繊維を剣、太い繊維を鞘に例えると、細い繊維がスライドして太い繊維の鞘に収まった状態を筋収縮。太い繊維の鞘から細い繊維が滑り出した状態を筋弛緩。となります。

筋収縮でわかり易いのは、肘を曲げた時に上腕に力こぶができる状態のことです。また、筋弛緩は肘を伸ばしたときに力こぶがなくなる状態です。

筋肉は、剣が鞘から出入りする動きがスムーズな時は正常な状態です。何らかの理由で鞘から剣が出れずに固まってしまうと、筋肉は異常な状態。つまり、こり固まっている状態ということです。

筋肉が、縮みっぱなしで伸びないというのは、ずーと力こぶを作っているのと同じようなことです。やってみたらすぐにわかると思いますが、疲れますしつらいですよね。

同じことが肩の筋肉で起きることで、肩こりになるんです。

肩こりのサイクルを止める

肩こりの多くは筋肉の緊張によって起きています。緊張している筋肉をほぐすことで肩こりが改善されるというのは間違いないです。

しかし、それだけでは表面的な肩こりの改善にしかなりません

本当に肩こりを改善するには、肩こりが起きるサイクルを根本から改善しなければいけません。

首肩周りの筋肉に疲労が蓄積されることで肩こりが起きるということがはわかっていただけたと思います。これを防ぐことが根本的な肩こりの改善方法になります。

肩こりの3大原因

大きく肩こりの原因を分けると3つに分類されます。

1つ目は整形外科的な疾患による肩こり。2つ目は内蔵疾患による肩こり。3つ目は姿勢の歪みによる肩こり。

ここでは、この3大原因がどのようなものなのか説明していきます。

1 .整形外科疾患による肩こり

整形外科疾患が原因というと、「首の骨が変形してしまい神経を圧迫」、「首の椎間板(軟骨)が潰れて神経を圧迫」というような重度の肩こりです。具体的には、変形性頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアと言われる疾患です。

変形性頚椎症

変形性頚椎症とは、頚椎が変形することで、肩こりや腕の痺れなどが現れる症状です。

頚椎の変形は、骨と骨の間のクッションの役目をしている椎間板や、骨自体が変形して起こります。多くは加齢が原因と言われていますが、頚椎症と判断されるのは中高年の方だけはありません

デスクワークが多かったり、日頃の姿勢が悪かったりで、頚椎にかかる負担が多いと、どなたでも頚椎症になる可能性があります

頚椎症になると、首の脊髄や神経が圧迫を受け、肩こりだけではなく、腕、手指などに痛みや痺れが出て、完全な状態になるには困難となります。

整形外科で適切の処置を受けることをおすすめします。

頚椎椎間板ヘルニア

頚椎(首)は7つの骨で構成されています。1つ1つの間には、クッションの役割を果たす椎間板が挟まれています。この椎間板が、加齢による変形や、姿勢の悪さ、コンタクトスポーツによる衝撃、などによって椎間板の中身が飛び出すことを頚椎椎間板ヘルニアといいます。

飛び出した椎間板は、神経根を圧迫してしまうため、肩こりだけではなく、手や腕の痺れ、痛みが出て、手先の作業が困難になります。また、脊髄が圧迫された場合には、足がもつれる、頻尿、残尿などの、脊髄障害がでることもあります。

スポーツや事故などによる、不意に衝撃が加わることを防ぐのは困難なことが多いですが、姿勢が原因によるヘルニアは防げます。ヘルニアになると、回復までに時間がかかりますし、手術を勧められる場合もあります。

こちらも、整形外科で適切の処置を受けることをおすすめします。

2.内蔵疾患による肩こり

 

肩や首の疾患だけではなく、内臓の疾患でも肩こりを感じる場合があります。整形外科で検査を受けても異常がなく、血行を良くする努力をしても、変化がない場合は内蔵疾患の可能性があります。

心臓病、肝臓障害、胃腸障害、肺の病気などの時に肩こりを感じることがあります。肩こりがなかなか改善しない、肩こりの他に内蔵の調子が悪い、という方であれば内科を受診してみましょう。

3.姿勢の歪みによる肩こり

整形外科を受診したが、骨には異常がないと言われた方は、姿勢の歪みが原因の肩こりになっていることが多いです。

整形外科などで、骨に異常がないというのは、骨が変形したり、椎間板が潰れている、という状態ではないということです。しかし、骨に異常はなくても、姿勢が歪んでいることはあるのです。

姿勢の歪みによる体の不調は多く、めまいや頭痛、首の痛み、などと伴に肩こりを感じます。肩こりの症状が酷い人だと、凝り固まった筋肉のせいで、腕や手に痺れを感じることもあります。

肩こりの典型的な症状として、肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)、胸郭出口症候群などは姿勢の歪みからきていることが多いです。このような体の歪みからくる肩こりは、カイロプラクティックの得意分野です。

肩こりになる8つの生活習慣

ここからは実際にどんな生活習慣が肩こりにつながるのか紹介していきます。

①. 休憩を挟まない長時間のデスクワーク

何時間もパソコンに向かっている

何時間もパソコンに向かっている

パソコンを使った長時間の作業は慢性的な肩こりになりやすいです。

パソコンの作業を長時間続けていると、背中が丸まってきて肩が前に出る巻き肩になり肩こりを招きます。ただでさえ長時間同じ姿勢でいることで筋肉は硬直します。

猫背になり肩が内巻きになると、背中の上部や首・肩の筋肉が硬くなり血流が悪くなってしまいます。

デスクワークが主な作業の方でしたら、1時間程度の作業をしたら、胸を開く、肩甲骨を動かす、などストレッチを行うことで筋肉の緊張を和らげ肩や背中の血流が改善します。

仕事を変えることは難しいと思いますので、適度に休憩をとり少し体を動かすだけでも肩こりを予防することができます。

②. スマートフォンでのゲーム

スマホに夢中

スマホに夢中

スマホでゲームをしているといつの間にか15分、30分と時間が過ぎてしまいます。その間ずっと下を向きっぱなしになりますので、首が前に折れ曲がった状態になります。

首が前に曲がり頭が下がった状態になると、肩にかかる負担は通常の5倍程になります。通常時にはたった5~6kg程だった負担が、約20㎏の物を肩に背負っている状態になってしまいます。

デスクワークと同じように長く使用しなければいけないのであれば、時々、首の前カーブをつくるようなストレッチや、丸まった背中を伸ばすストレッチをすることで肩こりを防ぐことができます。

③. バックを片側にだけ持つ

いつも同じ方にバックを持つ

いつも同じ方にバックを持つ

いつも同じ片側だけにバックを持っていると、重さに耐えるために肩の筋肉は疲労します。さらに自分では気が付かないかもしれませんが、バランスを保つために体は傾いてきます。

たとえば右側に持つのが好きな方でしたら、右側の肩が重さで下がってしまいます。そのままの姿勢だと体が倒れてしまうので、自然と左側に重心がくるように調整されます。

このような姿勢が癖になってくると骨格が歪み、左右の筋肉のバランスが悪くなります。その結果、肩こりになります。

両肩に均等に負荷がかかるようにリュックを活用するといいです。リュックだからといって物を詰め込みすぎると重くなり肩に負担がかかるので、中身は整理しておきましょう。

④. 顎を引いた状態になるような高い枕を使っている

合わない枕を使っている

合わない枕を使っている

睡眠の姿勢は、仰向けの姿勢で寝れるのが理想です。

しかし、仰向けで寝れていても、枕の高さが合っていないと肩こりを招くことになります。

高さの高い枕を使うと顎を引いた状態になります。すると首・肩の筋肉が緊張して肩こりになってしまいます。

なぜ、高さの高い枕が肩こりになるかというと、頚椎のゆるい前カーブがなくなってしまうからです。

適切な首の前カーブがなければ首や肩の筋肉はリラックスすることがでません。高い枕を使っていて顎を引いた状態になると首のカーブがなくなり、首や肩の筋肉は緊張してしまいます。

これはスマホを見ている時のように下を向いている姿勢と同じ状態だということです。

また、高い枕で寝ていると、ストレートネックになる可能性も高くなります。せっかく睡眠をとって体を休めているのに、首・肩こりになるのは嫌ですよね。

寝ている時には首のカーブを守ってくれる、適切な枕を使いましょう。適切な枕を使うことで肩こりを防ぐことができます。

⑤. よく頬杖をついている

頬杖をつくのが癖になってる

頬杖をつくのが癖になってる

頬杖をしていると肩の筋肉は緊張して硬くなります。さらに、顔も傾きます。また、背中も丸くなるため猫背になり、体幹の筋肉も弱り姿勢全体の悪化も招きます。

肩こりになるだけではなく顔のたるみにもつながります。姿勢が猫背になると老けてみえるようになってしまうのです。座っているときも姿勢を良くするようにしましょう。

癖になっている人はすぐに意識して、やめるようにしましょう。

⑥. 運動不足

肩こりはある程度、運動をすることで辛さの改善が期待できます。

運動をすることによって、筋肉のポンプ作用が活発に行われ血流を良くしてくれます。

この効果によって、疲労物質の蓄積を防ぎ、栄養や酸素が行き届くので、肩こりを防ぐことができるのです。

軽いウォーキングやジョギングでも、全身の血流が改善されるので肩こりを防ぐことができます。

このような、軽い運動も全くできていないという人は、日頃の疲労を溜め込んでしまうので、慢性的な肩こりを改善することができなくなります。

⑦. ストレス

肩こりは肉体的な疲労で起きることがほとんどですが、ストレスで起きることもあります。

仕事や人間関係で強いストレスを感じていると、自律神経の働きに影響を与えます。

自律神経は、交感神経と副交換神経が相互に作用することで、自分で意識することなく、内蔵の働きや血圧の調整などを適切な状態に保ってくれます。

しかし、ストレスによって自律神経のバランスが乱れると、筋肉も血管も収縮した状態になり、血流が悪くなってしまいます

このようにリラックスすることができない状態が続くと、疲労物質が溜まり、肩こりになってしまうのです。

⑧. 横向きで寝ている

朝起きると肩こりが辛い、前日の肩の疲労が抜けてない、という人は横向きで寝ていることが原因かもしれません。

横向きで寝ると、どちらかの肩が下になるので、体の重さを肩で支えることになります。

その状態が長い時間続くと、筋肉も疲労しますし、血流も悪くなります。

それが原因で肩こりが辛くなってしまいます。

最後に今の肩こりのレベルをチェックしてみましょう

1.生活習慣で肩こりの可能性をチェック

次の質問に当てはまるかチェックしてみましょう。

猫背になっているとよく言われる。

□暇つぶしはスマホやタブレットのゲーム

□いつも使っている枕が落ち着かない

□デスクでパソコンを見ていると頬杖をしてしまう

□バックを持つ時はいつも決まって右(左)だ

□パソコンのディスプレイを正面に置いていない

□椅子に座る時はいつも脚を組む

□いつも座っている椅子が合っていない

運動の習慣がない

一日中デスクワークをしていることが多い

□仕事で緊張する場面が多く、ストレスが溜まっている

□メガネやコンタクトの度数が合っていない

□いつも寝不足ぎみだ。

□休みの日は家でごろごろ過ごす

0~3個 肩こりがなく健康な状態です

現状では、肩こりになりにくい、生活をおくれています。油断せずに健康的な生活習慣を継続しましょう。

4~6個 隠れ肩こり

もしかしたら肩こりになっている可能性があります。

肩こりの症状は感じていなくても、肩の可動域が狭くなってきているかもしれません。気になる方は、可動域のセルフチェックをしてみましょう。

7~9個 肩こりになっています

これだけ当てはまってしまった人は、生活習慣から考えて肩こりになっています。長時間同じ姿勢で過ごしていることに加えて、運動の習慣がないという方だとかなり筋肉が硬くなっています

重症化する前に、肩こりを改善しましょう。

10個以上 慢性的な肩こりで四十肩になる可能性もあり

これだけ肩こりになる生活をしている人は、すでに慢性的な肩こりになっている可能性があります。四十肩にもなりやすい状況です。

また、肩こりだけでなく、頭痛や握力の低下などは感じませんか?肩こりを放置していると、肩の痛みだけでなく他の症状も現れます。辛い思いをする前に、肩こりを改善しましょう。

2.肩の可動域チェック

肩こりかどうかを判断するには、肩の可動域を確認するのが有効です。

肩の可動域が狭くなっているのは、関節の動きが悪く、筋肉が硬くなっているということです。

自分で確認することができるので、肩こりが気になる人はチェックしてみましょう。

【肩こりチェック①】背中で握手

肩こりチェックの定番です。昔はできた気がするという方は多いのではないでしょうか。

【やり方】

まずは、右の手は上から、左の手は下から背中に回し、握手できるかチェックしましょう。

指先を触れることができれば、可動域に問題ないです。

指先も触れることができなかった方は、菱形筋、僧帽筋、小胸筋、前鋸筋、という筋肉が硬くなっています。

【肩こりチェック②】体の前で合掌して手を上げる

【やり方】

椅子に座った状態でも、立っている状態でも可能です。

1.まずは姿勢を正しましょう。

2.体の前で両手と両肘を合わせます。

3.そのまま両手両肘が離れないように、腕を上げていきます。

両手両肘が離れないまま、肘が顎の高さまで上がれば、可動域に問題ないです。

両手両肘が離れる、顎の高さまで肘が上がらない、という方は、菱形筋、僧帽筋が硬くなっています。

【肩こりチェック③】バンザイで腕を耳に付ける

【やり方】

1.床に仰向けに寝て、手の平を天井に向けて腕を体の横に置きます。

2.床の上を滑らせるように、腕を頭の上にあげます。

腕が床から浮かずに、腕が耳につき、頭の上で両手が付けば肩の可動域に問題ないです。

もし出来なかった場合は、僧帽筋、前鋸筋、肩甲挙筋、菱形筋、が硬くなっています。

【1つでも出来ないテストがあったら肩こりアリ!】

すべてのセルフチェックが問題なくできましたか?

1つでもできない動きがあれば肩こりになっている可能性があります。

まとめ

肩こりは日常的に行っている習慣が慢性化を招きます。

悪い習慣をやめるだけでも肩こりは楽になり、姿勢の悪化も防ぐことができます。肩甲骨をしっかり動かす運動やストレッチなどすると、硬くなった筋肉をほぐし血流がよくなるので、肩こりを改善できます。

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